共働きの家庭が増え、“家事に子育てに仕事に…”とママやパパの負担が大きい現代。たまには温泉にでも入ってリフレッシュしたいですよね。
子連れで温泉旅行に行きたい!
そんなふうに思っているあなたへ、子連れに向いている温泉選びのサポートをします!
まず、子連れはどんな温泉を選ぶのが好ましいのでしょうか?
そもそも温泉って子どもに向き不向きがあるの?
あるんです!むしろ泉質に気をつけないと重い肌トラブルを起こしかねません。
この記事を読めば『子どもを温泉に入れたら肌トラブルが起きて、楽しい旅行にしてあげられなかった……』という事態を未然に防げます!
- 旅行大好き3児(5歳・3歳・0歳)の父(30代)
- 年間10泊以上子連れ旅行
- 長男は0歳11カ月/次男は0歳3カ月で旅行デビュー
- 子連れが快適に泊まれる宿探しが得意
赤ちゃん〜幼児を温泉に入れるなら泉質を厳選する必要がある
温泉は、泉質によっては肌への刺激がかなり強いものがあります。
酸性泉と硫黄泉は禁忌症として「皮膚または粘膜の敏感な人」が挙げられていることが少なくありません。禁忌症に該当する場合、「1回の温泉入浴でも有害事象を生ずる危険性がある」とされます。赤ちゃんの皮膚は厚さが薄く、成人の2分の1~3分の1しかない部位もあって、バリア機能が未熟です
【医師監修】赤ちゃんの温泉はいつからOK?知っておきたいポイントと注意点8つ(マイナビ子育て)
上記の引用では赤ちゃんを例に出していますが、小学生になるくらいまでは肌はまだまだデリケートです。
刺激がよわい泉質を選ぶのが無難です。
温泉には泉質が全部で10種類あります。(泉質の一覧は日本温泉協会ホームページへ)
その中で、『単純温泉』が1番刺激が弱く子どもを安心して入れられる泉質です。同じく『塩化物泉』という泉質も刺激が弱い泉質です。子どもを温泉に入れるなら、この2つの泉質を選びましょう。
子どもに向いている温泉の条件
●泉質は『単純温泉』か『塩化物泉』
●酸性度を示すpHの数値が『5〜8』の温泉
この2つの条件をクリアする温泉は、基本的に肌トラブルの心配がなく安心して子どもを入れられます。
ただ、あくまで個人的な意見ですが、上の2つの条件をクリアしていたとしても0〜2歳は温泉(大浴場)に入れない方がいいと考えています。
0〜2歳は温泉に入れない方がいい理由
- 高温多湿+慣れない場所なので体調を崩す可能性がある
- お湯の温度調節ができないので0〜2歳には熱すぎる
- 泉質によっては肌トラブルを起こす可能性がある
- 大人が洗っている間、目を離さなければならない
- おしっこ(排泄)が自制できない
温泉は、0〜2歳の子にとってかなり過酷な環境です。それに、お風呂に介助が必要なこの年齢の子を、大人1人で大浴場に入浴させるのはものすごく大変です。
3歳くらいまでは、できる限り部屋風呂付きか貸切風呂があるホテルを選んであげましょう。
そして何よりも1番危険なのが、大人が洗っている間は子どもから目を離さざるを得ないことです。これは重大な事故やケガにつながりかねません。
年齢別に、大浴場に入れる危険性について書いています。
なぜpH5〜8が向いているの?
中性のお湯が1番肌にやさしいから
“中性に近い弱酸性”〜“中性に近い弱アルカリ性”の範囲が好ましいです。
そもそもpHってなに?
pHとは、酸性度をしめす数値です。温泉のpHは▼
- pH2.9以下:酸性
- pH3〜5.9:弱酸性
- pH6〜7.4:中性
- pH7.5〜8.4:弱アルカリ性
- ph8.5以上:アルカリ性
と分類されます。
酸性の温泉の特徴
殺菌効果やピーリング効果があり、肌の表面にある古い角質を柔らかくして溶かしてくれます。入浴後は肌がツルツルになりますが、肌の弱い人には効きすぎる場合もある
温泉のpHが肌に与える効果とは?(一休コンシェルジュ)
pHの数値が小さくなるほど酸性度が強くなります。敏感肌の人はピリつきや痒みを感じます。
硫黄の匂いが強い温泉はだいたい強い酸性です。
アルカリ性の温泉の特徴
クレンジング効果で、皮脂の汚れや油分を落としてくれます。特に強アルカリ性の温泉は、油分が取られすぎて肌がカサカサになってしまうことがある
温泉のpHが肌に与える効果とは?(一休コンシェルジュ)
pHの数値が大きくなるほどアルカリ性が強くなります。肌が乾燥しがちな幼い子どもには、アルカリ性の温泉は向きません。
ぬるぬるするお湯はアルカリ性。
pHの数値が偏った温泉に子どもを入れるとどうなる?
高確率で肌トラブルを引き起こします
子どもの肌は例外なくデリケートで乾燥しがちです。
刺激がつよい酸性のお湯は、“肌のピリつきや痒み”を引き起こします。油分を剥がしてしまうアルカリ性のお湯は、“肌の乾燥トラブル”を引き起こします。
大人でも人によっては強い症状が出るので、子どもを酸性やアルカリ性に偏った温泉に入れるのはやめましょう。
以前、敏感肌のわたしの妻がpH2.5の酸性の温泉に入ったところ、肌のピリつきとかゆみの症状がつよく出たことがあります。
有名な温泉のpHと泉質
全国的に有名な温泉の泉質と酸性度(pH)を見てみましょう。
その前に、子どもを入れても安全な温泉の基準をおさらいしておきます。
- 泉質は「単純温泉」または「塩化物泉」
- 酸性度を示すpHの数値が「5〜8」の温泉
関東近郊の有名な温泉
草津温泉
●泉質:酸性泉
●pH:2.0
●子どもに向いてる?:✖️
全国的に有名な草津温泉は、強い酸性の温泉。実は子どもが入るのは全く向いていません。
那須温泉
●泉質:硫黄泉もしくは単純温泉が多い
●子どもに向いてる?:宿による。硫黄泉は✖️
エリアが広く、宿によって泉質が異なります。硫黄泉の宿も多いです。
熱海温泉
●泉質:塩化物泉/硫酸塩泉
●pH:8前後の弱アルカリ性
●子どもに向いてる?:◯
源泉の約8割が塩化物泉。基本的に子どもを入れても問題ない泉質です。
箱根
実は、一口に箱根と言っても箱根エリアの中に17種類の温泉があり、それぞれ泉質が異なります。
子どもには向かない硫黄泉の温泉もあります。箱根の泉質をまとめたページは、ホテルグリーンプラザ箱根公式サイトへ。
関東以外の有名な温泉
下呂温泉
●泉質:アルカリ性単純温泉
●pH:9.2
●子どもに向いてる?:✖️
下呂温泉はpH9.2とアルカリ性が強く、実は子どもが入るのは向いていません。
有馬温泉
●泉質:10種類ある泉質のうち7種類の成分を含有
●pH:6〜7.4の中性
●子どもに向いてる?:△
中性なので子どもを入れても大丈夫ですが、様々な成分を含んでいて決して「刺激が弱い温泉」とは言えません。源泉の温度も高く、熱いお風呂が多いことから、子どもは少なくとも長湯をさせない方が良さそう。
道後温泉
●泉質:アルカリ性単純温泉
●pH:9.1
●子どもに向いてる?:✖️
道後温泉はpH9.1とアルカリ性が強く、実は子どもが入るのは向いていません。
別府温泉
別府市内にはエリア毎に8つの温泉があり、それぞれ泉質が異なります。
山間部側には、子どもが入るのに向かない「硫黄泉」や「酸性泉」の温泉もあります。
実は有名温泉は子どもに向かないお湯が多い
このように、誰もが知っている超有名温泉も、実はほとんどが子どもには向かない泉質なのです。
知らずに入れて肌トラブルを起こさないよう、子どもを温泉に入れる際は事前に泉質とpHを確認しましょう!
まとめ
子どもを温泉に入れる前に知っておくべき知識のおさらいです。子どもを入れても安全な温泉の条件は▼
- 泉質は「単純温泉」か「塩化物泉」
- 酸性度を示すpHの数値が「5〜8」の温泉
- そもそも0〜2歳は温泉(大浴場)に入れない方がいい
泉質は、どのホテルでも公式サイトの温泉の項目に記載があります。酸性度(pH)の記載がない場合は、Googleで「◯◯温泉(温泉名)pH」で検索すれば出てきます。
0〜2歳の子にとって、温泉は過酷なだけです。「温泉に入れてあげたい」という気持ちがあってもガマンガマン……
3歳くらいまでは、できるだけ部屋風呂付きか貸切風呂があるホテルを選んであげましょう。
ご意見ご感想は、このページ最下部にあるコメント欄へお気軽にどうぞ!
コメント